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書きたがらない子への親ができる支援|ほっとくと宿題をしない|字を書くのが苦手

就学へ向けて

我が家の男の子はASD(自閉症スペクトラム)という発達障害の傾向があり
それが原因かはわかりませんが字を書くのが苦手でした

不安が強く、失敗したくない気持ちが書字の練習も嫌がり
幼児期はほとんど字を書こうとしませんでした。

小学校入学が近づいてくると不安になりますよね。

結論から言うと、そういう我が子でも現在小1で毎日宿題をきちんと提出できるようになりました

しかし放っておいたら恐らくできなかったと思います。

いや…できたかもしれないけど
放っておくなんて将来が心配で私にはできませんでした。

そんな我が家の体験談です。

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字を書くのが嫌いな幼児期

3歳後半から療育センターでOT(作業療法)をお願いしていたのですが
年長さんになった頃から運筆の練習がメインになってきました。

息子の場合字を書くのは苦手でしたが、機能的に問題があるという事でははなかったので
就学までに運筆のトレーニングを強化する療育になりました。
(場合によっては書字障害なども心配もあるので一度相談をお勧めします)

OTさんの考察では

不安が強い傾向があり、苦手な事にチャレンジをするのが嫌な事が原因で指先の力が弱い

と指摘されていました。

家庭でももちろん練習の声掛けはしていたのですが

1文字書いて「疲れた」
とぐすり、終わってしまう状態でした。

・OTさんの提案でおこなった【運筆おうち療育】

OTさんの提案で

・レゴ
・アプリで指でなぞるゲーム
・迷路を鉛筆でなぞる

など遊びながら指先を使うことができる事を取り入れていましたが
字を書く事になれるようには程遠い状態でした。


・自分の名前を書く
というのが幼稚園で始まっていたので本人も名前は練習しようとしました


・お友達に貰った手紙の返事を書く
年長さんの後半からお手紙の返事を書く事ができるようになりました。
「〇〇ちゃんへ ありがとう 〇〇より」
という超絶シンプルなお返事ですが、書けた事をめちゃくちゃ褒めました。

一緒に相手が喜ぶようにシールを沢山貼って
お返ししたりしていました。

結局、このほとんど字を書かない状態で入学を迎えることになってしまいました。

しかし指先の力は少しずつではありますがついてきた
OTさんに報告していただいていたので、何かきっかけがあれば
本人も字を書く気になるのか
と半信半疑での学校生活の始まりです。

宿題しない子供に対しての工夫

入学して1カ月程でついに宿題が始まりました。

国語算数を初めて学んだ息子。
先生の指導が本人に合っているのか、

基本的に学ぶことが苦ではない様子で
授業はしっかりと受けているようでした。

本人には
「小学生は宿題というのがあって、学校の授業でしたことをおうちでもやって先生に見てもらうんだよ」
と何度も事前に説明していて、本人も「知ってる。先生が言ってる」

との事でしたので、事前準備はばっちりです。

しかし、夏休みまでの間の2か月間、癖付けがとても大変でした。

・時間がかかる時にとった親の行動

宿題の内容

・ひらがな1文字を1ページ
・計算ドリル1ページ
・音読

さらに必要に応じて
・授業の課題&宿題のお直し
・授業でできなかった箇所

があるのですが、毎日1時間~2時間かかりました。現場はカオスですよ。

まず、宿題に取り掛かれない理由を探りました。

空腹という問題が我が家はあります。
息子は偏食で、給食は白米と少しの牛乳しか食べてきていません
帰ってすぐにおやつにしてあげたいですが、おやつを食べるのにも
かなり時間がかります。

苦肉の策で

口におやつを放り込んであげながら宿題を取り掛かることにしました。
異論はあると思いま
がこれしか取り掛かるための方法が私には見つかりませんでした。

偏食対策としておやつで栄養補給も兼ねているので我が家には
卵、牛乳、豆類が入っているお菓子を常にに用意しています。

ひらがな1行かけたら小さくちぎったお菓子を褒めちぎりながらお口へポイっ
「すごい!さすが小学生!!」
「宿題やりながらお菓子なんて贅沢だねー。学校ではできないから特別よ!」
などなるべく気持ちを上げる方向に持っていき

宿題おやつ

というネーミングも付け

「おいしい『宿題おやつ』作ってあるから食べながらやろう~」

と声掛けもして、机へ誘導

これに関しては大成功しました。
まずは「宿題に取りかかれない」という問題は回避できました。

そして一文字一文字書くのにとても時間がかかる対策は、王道ですが
「一緒に書く」です。
小1になってからは言葉の理解力も深まってきたので、こういう一般的な対策も通用するようになりました。

そして毎日積み重ねて気が付いたのですが、
親として教える立場になるのではなく、一緒に小学生の気分になって
共に書字の練習をする気持ちで書く事が本人のやる気に繋がりました。

共感って事ですね。効果抜群です。

本人に、
「これは先生はどういう風に書いたら良いかコツは言ってたの?教えて!」
と聞くと、しっかりと授業で受けた内容を伝えてくれました。
それを聞いて親も同じ量の宿題をこなします。

・回数をこなせば書けるようになる

身体的な機能に問題はなかったので
日々の宿題でどんどん字の書き方が良くなっていくのがわかりました。
そこも褒めちぎります。

過去の宿題やノートを見せて
「わー。はじめよりすごく上手になっている。頑張ったね。すごいよ。感動しちゃう」
と本人に振り返させ、やる気を継続させます。

文章にするといとも簡単にできるようになった様に見えますが


床にひっくり返って「やりたくない!」と叫んだり
ノートを目の前に一文字も書かないで座り続ける


などイライラする事ばかりするのですが、

親がクールダウンのために席を離れても
自らやる事はありませんでした。

とにかく一緒に座って一緒にやるお菓子を口に含ませ褒めまくり、童心に帰って宿題を共にする。親の宿題の〇つけは子供にやってもらう。

の繰り返しです。忍耐です。

親がやる宿題のノートは、子供と一緒のものを用意すると無難です。

本人の漢字練習ノートのマスの大きさが違うと気になってしまうこだわりも後にでてきました。

宿題はスモールステップで継続の癖をつけよう

・小1後期ではしっかりと宿題の癖がついた

この繰り返しで本人に学習の力が徐々に身に付きました。

・授業の課題&宿題のお直し
・授業でできなかった箇所
の量が少しずつ少なくなってきました。

そうすると宿題の時間も大幅に短くなってきました。
時間が少なくなった事もめちゃくちゃ褒めます。

・コツは「宿題を終わらす」だけに注力する

・細かい事は指摘しない 先生に任せる

書き順が違うことも、字が乱れていることも
親が指摘して直させることはしませんでした。


先生が授業で指摘するでしょうし、

お直しで戻ってきて丁寧に書かなければいけないことを自覚してきました。

親の役割だけやります。
毎日提出する事、先生との約束を守るための支援だけする
つもりで取り掛かりました。

あまりにも酷い字を書いている場合は本人に

「多分お直しになりそうだけどどうする?直す?自分で決めてよいよ」
と伝えていました。

始めは
「お直しが好きだからこのまま出す」
と意味不明な理屈で提出していましたが、数カ月やってみて
お直しは面倒だと気が付いた時から自分で丁寧に取り組むようになりました。

宿題おやつも、はじめはリクエストに応えて出していましたが
たまに給食でおなか一杯になる日もあるようで食べずに宿題を終わらせる日が出てきました

今は本人が食べたいと言った時だけ与えています。

夏休みの宿題も午後に同じように毎日少しづつ取り掛かり全部終わらせた後は
大量の宿題を本人に見せて全部できた事を褒めまくりました。

夏休み明けについに劇的にお直しの戻りが減り、宿題を30分以内で終わらせる事ができるようになり、文字もしっかりと書けるようになりました。

漢字もしっかりと学んでいます。

今現在も付きっきりでこなしていますが、
いつか一人で取組めるようになることができるようにゆっくり見守りたいと思っています。

[参考]迷路などは実年齢より小さめの子のを選ぶと運筆練習の自信に繋がりました。